知らなかったなど、気づかなかったなど、想像もできなかったなど。何の言い訳にもならない。






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 間違えた、と。わかったことはただそれ一つ。唯一つしかわからない。最初から間違えて、間違い続けて。だから、間違いの上に成り立ってしまった今をどうすることもできない。
 だからジェイドはいつものように薄く笑う。思考も感情も読ませない笑みでいる。
 けれど。
 たとえば、夜中に魘されるあなた。哀しげに眼を伏せるあなた。聞きかけた口を閉ざすあなた。震えるあなた。
 それを知っていた。知っている。けれど間違いばかりを犯したジェイドは最早わからない。
――あなたの涙に気付かないふりをすることが、優しさなのか。
私にはわかりません。もう、わからない。いえ、最初からわかってなどいなかったのでしょう」
 そう言って、ジェイドは笑む。付き合いの長い皇帝へ。疲れたように 諦めたように 絶望したように。
 分からないから、ただ、笑顔でいる。





 そして   えいえんに     うしなった。







13/06/10   14/06/27





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 どうしようもない。こんなにもどうしようもない想いが自分の中にあったのかと思い、唇が歪む。
 憎しみだった。憎しみになっているのだと思っていた。惹かれていても惹かれ合っていたのだったとしても、もう終わっているものだと思っていた。疑っていなかった。
 あの男が友を裏切るなどという愚かなことをしたなどとただの一欠片も疑わなかったように。過去の決定の愚かさを知っていた。疑っていなかった。
 憎しみを疑っていなかった。
 だというのに。十数年ぶりにその姿を見て、その変わり果てたとすら言える姿を見て。終わりを迎えたはずの恋が、鮮やかに甦り私を満たしてゆく。
 本当は何一つ、終わっていなかったのだ。何一つ、変わってもいなかった。あの苛烈な意志も、峻烈な意志も。その魂の根源も。その力強い眼に征服される。
 知っていた眼だった。知らない眼だった。友情に煌めいていた眼が憎しみに輝いていた。夜空に輝いていた一等星が闇に沈みそうだった。暗んでいた。それでも光を放ち、うつくしかった。
 手放したあの日、その眼にあったのは憎しみではなかった。許容を求めるものだった。その甘えだった。そのことに気づかなかった。そのことに今気づく。
 傲慢なまでに強靭な誇り高い男だと、その生まれゆえに許容と反発が隣り合わせの男だと知っていた。友へ向けるのとは違う安心を向けられていたと知っていた。
 杖を向ける先。その一等星の名を呟く。その手を放し、失い、後悔した その名を。
 憎しみに染まった暗い輝きを放つ眼の男は、声にならなかったその呼び声に気づき、ほんの僅かに笑った。私しか知らない煌めきをもつ眼で笑った。十数年の月日がないように。痛みと喪失の日々を飛び越えて。
 でもそれがいやじゃなかった。





                     13/06/11   14/06/27
 実は付き合っていた、なスネイプ教授とシリウス。萌える。
 5年時のあの事件で別れました。シリウスは自分の大切なものは丸ごと許容して欲しいタイプ。逆も然り。なんだかんだでも許すし受け入れる気がある。だからリーマスのことも受け入れてほしい、リーマスのいい時に、暴くのダメ。教授は大事な相手だけが大事。蔑にはしないくらい。そのスタンスの違いが別れになりました。あと、やっぱりあの事件はフォローのしようがない。やり過ぎ。
 これ、お付き合い当時はプラトニックです。内側の人間は心からなシリウスなので(笑)それに親友≧恋人だった。どうしても。でも、この再会(?)後の大人になったらそうでもない。主に教授が。スネシリですが。何か。でろでろになって原作離脱。二人とも死にません。この教授はシリウスを殺そうと画策しないので。ディメンダー?に突き出すなんてないし、タイムターナーのシリウス逃亡がそもそもなさそう。
 これは手に入れた話。お題の1つ目は原作通り失うから。えいえんに。













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 こんな日を迎えられるなどと思ったこともなかった。
 目前に迫った刃にしたのは覚悟だった。己の命の終わる覚悟だった。治癒術師がいないわけではないけれど、負う傷が軽いはずもないとわかっていたからだ。
 アスラン・フリングスは預言に懐疑的で、ユリア・ジュエを信奉しておらず、第七音素集合体の存在も信じてはいなかった。けれど、
「フリングス将軍!!」
 金に変わっていく朱色の髪が踊り、翠は明るく輝く。笑顔ははじけるように明るい喜びを照らす。ルークの笑顔にアスランは生きていると強く感じるのだ。
 この生に感謝している。君の笑顔ひとつでこんなにも満たされているなんて。君は一生気付かないだろう。
「ルークさん」
 この取り留めた命に感謝をしている。ルークを幸せにできるのが自分だけだと。彼の笑顔を取り戻せるのが自分ひとりだと言ったその言葉をすべて信じられたわけではない。
 けれど、ルークの笑顔をうけとめる度に、愛しさが募る。喜びが体中を巡る。心が震える。自分だけが彼の為になれるのだなんて、譬えようもない。喜びだ。
 絶大な治癒力を有していた男があえて残した傷痕。
 ルークを守れと言い、死の間際願ったことと重なったそれに瀕死のまま肯き、残った痕。契約の証だと夢の中で男は言った。
 その傷痕を初めて見たルークが泣きそうな顔をしたけれど。それがルークを幸せにできる契約の証ならば悪くない。
私は、それでもいいと思っているんです。





                          13/06/13   14/06/27
 原作。生きてたフリングス将軍によって、中和での一万殺しも、ルークの実行もなしです。アスランに大切に大切にされて、ルークは自分を取り戻しました。ピオニーは当然、インゴ王も預言関係のアレコレ+破棄前提の和平+アッシュで色々詰んでるので、ルークをマクルトにゲットです。アスランはひっそり黒。
 おわかりのように、アスランを治したのは逆行ロレ様。一周目の反省を活かしました。アクゼリュスも自然崩落。音素解離もどうにかしました。ルークはがロレ様にとってがっつり眷族だしね。
 3はF→→←Lに見えるF→→←←Lの両想い。初々しいカプです。出てないけどミュウもいます。













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 うとうと、うとうとと。まどろみのなかひとつの毛布にくるまってぬくもりを共有する。この贅沢な時間の使い方が三上も渋沢も一番好きだ。
「なぁ…」
 のんびりとした口調で三上は口を開く。ちょうど眠りから意識が浮上してしまって、けれど起きたくはない。今はまどろみのときだ。
「どうした?」
 うっすらと目を開けて、渋沢はぱちりぱちりと瞬く。渋沢の声はまだ眠たげに掠れている。
何かを始めるには、何かを捨てなければいけないらしいぜ。
 ゆるゆると頬を撫で、くちびるをなぞればくすぐったいのか、渋沢がぺろりと舐める。仕草自体はあどけないのに、三上には欲深く見える。もちろんそれは三上の欲が深いからだ。
 この唯一の男に関してだけはどこまでだって、望む。
「何かか?何も捨てるものはないな」
 目が覚めてきたのか、先程よりしっかりした声で渋沢は答える。
「一般的には恋とかだとよ」
 ふふ、と三上の返しに渋沢は笑った。喉から溢れた自然な笑いだった。
でもこの恋を捨てるくらいならずっとこのままで。進めなくても、いい。新しい恋はいらないな」
 当たり前のこととして、渋沢は言った。停滞といわれてもいいと。この恋を。この想いを。変えてまで欲するものはないと。
「ああ。俺もそう思う」
 おだやかに同意して三上は渋沢を抱きしめる。
 このまどろみと愛の繭のなかが、いい。





                      13/06/13   14/06/27
 らぶ。連れ添って長い夫婦ですから。いろんな問題も乗り越え済みです。
 根本的に実力で勝ち取っている人間なので、二人とも世間に関係がバレても気にしません。変なところで実力主義な武蔵の森精神が。
 というより、カムアウトしてるかもだ。いい加減。













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 憎しみに変わりそうなほど、強い視線で見ることができたのはいつまでだったか。もうそんなことはわからない。
 ガイはただ焦がれるように見るだけだ。道の反対側で楽しそうに笑うルークを見るだけ。その隣で、銀髪のやさしげな面立ちの青年と笑い合うのを見るだけだ。
「ルゥゥゥクッ」
 喉の奥から振り絞るようにその名を呼んでも、その声は届きはしない。その目に映ろうとしたって、そんなことはできやしない。
「無駄なことだと、いい加減理解したらどうです?」
 呆れ顔のジェイドが真実呆れて溜息をつく。ガイの愚行に付き合ってやれるほど暇ではないのだ。軍位返還という名の剥奪をされたが、その理論の責任者として彼は今後一生をレプリカの保護などに従事する義務があった。それを以ってして、その命が救いあげられたことを知っている。殺されることを躊躇った子どものおかげだと。不当に扱われながら救ってくれた恩に、報いようと、知らされて心に誓った。
 倖せの番人に、なれるものならばなろうと。
「あの子がいることが当たり前すぎて気付けなかったなんて今更すぎるんですよ。
 貴方はあの子を裏切り、あの子の信用を損なった。それを取り戻す努力すらしないで、何を望もうというのです」
「俺はっ。俺はあいつがが好きだ!好きなんだ!!こんな、こんなものの所為であいつに認識されないなんて、あんまりだろう!?」
 四肢と首に取り付けられた譜業を指して叫ぶ。だが、その声は誰にも聞こえやしない。
 その存在を消す譜業は対応する譜をもつ監視役にしか認識されないようにする為のものだ。ジェイドと同様に救われたディストの作品は同じ覚悟をもって、ルークの安寧を守っている。
「馬鹿な発言はやめてください。見ればわかるでしょう。幸せそうに笑うあの子の隣りはもう貴方のものじゃない。いいえ、最初から貴方のものではないんです。そして、永遠に貴方のものにはならない。
 あの子に貴方が不必要なのは、貴方が見えないことが証明しています」
 この処遇がどれだけ甘い裁決か、生きているだけ救われていると気づかぬガイに吐き捨てた。





                       13/06/14   14/06/28
 彼らが受けた罰は世界中の人にその存在を消されるというもの。忘れられたんじゃない。ただ、見えないし、聞こえないだけ。監視つきなら偶に外に出ることだってできる。このガイみたいに。ただ、誰にも認識されない。自分でよけないとぶつかれたりする。当然、手枷足枷付きだから。世間の人が何か言っても当然反論できない。だって聞こえないから。そこに存在する人間として認められていないから。でも、監視役には聞こえるのであまりにも酷い奴らは轡をかませる。お前らの脳みそ腐った宇宙人の常識なんか聞きたくねぇよ!と。
 最大にして唯一の被害者たるルークがこれ以上人が死ぬのは見たくないと言ったので、首脳陣はない頭をこねくり回しました。結果、ルークの受けた扱いを世界規模に。誰も認識しないから普段は手枷足枷で独房。子供の指3本が入るくらいの通気口が2つあるけど窓は無し。部屋は白一色と黒一色を2週間ごとに入れ替える。精神はがりがり削るけど、狂うのは許さない。だから外出できる。
 あと、ヴァン一味は処刑されてる。世界規模だったから。
 譜業はルークが好意的な心を持てると見えるようになるよう設定してあります。見えても罪人だし、扱いは変わらない。ただ見えるようになると他の受刑者と同じようにお勤めがある。宇宙人的常識による自己弁護なんて煩いし聞きたくもないから轡は外さない。
 同行者は全員同じ処置だったけど、ジェイドはルークに認識されたの外されました。レプリカのこともあるし。監視役もやってる。




12/10/04
title by
確かに恋だった