あなたへ
視界が暗く、暗く染まっていく。
黒、に塗り潰されていく。
腕が重く、動かない。ぴくり とも指先が動かない。
待って。まだ、まだ。
まだ、会って いない。あなたに、 伝え切れて いない。 言って いない。
喰 わ れ て い く、のが。命、の、流れ、が。体の内に。毀れて。
あぁ。
待って。あなたに言っていない。会っていない。ひと目でいい。あなたの無事を。信じてはいるけれど。けれど。ひと目、この眼に。暗い世界に、あなたを。
あなたのその声を。力強い、声を。意志を。死んだ、など。信じるわけが、ない。信じられる、わけ、が。
あなた、を。僕に。もう、い…ちど。どうか、よん、で。よ んで。なまえ。を。なま えではな、く、ても。い、つも、の、ぼくを呼、ぶ。あ な… た。の。そ…の。
し しょう
アレン死亡時。師アレのアレンから師匠へ
とても。とても残念だよ、少年。
オレは少年のことをとても気に入っていたのに。もう一度ゲームしたかったのに。本当に残念だ。
白いオレで会わなければ、こんな未練もなかったろうに。
せめてもの、オレからの贈り物だよ。少しでも、長く生きるといい。少年が守りたがったこの世界を。
少年がそうでなければよかったと思うよ。違えばよかったと。
それじゃあ、さようなら。
アレン・ウォーカー。よい夢を。
アレン殺した後。ティキ→アレンのティキからアレンへ
後を追ってきているだろう、背後を思う。
あの馬鹿弟子は今頃、俺の後を追ってどのあたりを彷徨っているのだか。
アレに会って、海には出ていることだろう。船がやられたのを知らされれば強がっているか。
馬鹿弟子。俺の後を、ついてきているか。
俺の弟子を名乗っている以上、何処ぞで野垂れ死ぬようなことをしてたらただじゃおかんからな。
それにしても、どうしたものか。この胸騒ぎ。
生きてお前が俺に。会いに追いかけて来い。
馬鹿弟子。
アレン死亡時。師アレの師匠からアレンへ
ああ。どうして。どうして、傍にいられなかったんだろう。
アレンならきっと無茶をしているとわかっていたのに。
きっと独りで。毅然と。勝てないとわかっている敵に向かっていたのだろうと、俺ですらわかっていたのに。
指一本。折れない時間の付き合いだって。
どうして。自分が助かるほうに考えてくれないのか。あれだけ。リナリーが。言って。俺が。想って。伝えていたというのに。
慥かに、ティムキャンピーが、こいつがいなきゃクロス元帥の元にはいけないけど。せめて。どうして最期を独りで。
アレン。最期、お前が呼んだ名は誰だった?俺を思い浮かべる隙間はあったか。
アレン。アレン。アレン。アレン。アレン。アレン。アレン。アレン。アレン。
アレン。
執着してはいけないブックマンになる俺が。すべてを忘却に流した俺が。
お前を唯一、えいえん。に。想っているよ。
死んだとは思えない俺は馬鹿だ。
アレン死亡を報告された時。師アレ前提ラビ→アレのラビからアレンへ
2005/11/10